バークレイ お多福

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バイリンガル教育の難しさと楽しさ

2013/11/09 10:16 ジャンル: Category:未分類
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最近、太郎の小学校、というか、太郎のスパニッシュイマージョン(バイリンガル教育プログラム)の1年生のクラスに問題が起こっている。その問題は太郎のクラスの三分の二の子供たちが勉強についていけない状態にあるということ。私のブログを以前から読んでくださっている方は思い出してください。幼稚園も同じメンバーで小学校に含まれているので(アメリカは幼稚園から5年生まで一緒の学校)担任の先生がかわっただけなのです。

幼稚園のときは同じメンバーの生徒のなかで太郎だけが1から10までの数字すら覚えられなくて大変苦労しました。今はクラスの三分の二が算数、スパニッシュの読み書きの勉強についていけない。それで担任の先生は何度も同じところを復習してみんなが分かるまで教えるのでなかなか先に進めないのです。また、わからないからなのか、授業態度も悪くて遊び回ったり、おしゃべりをしたりと勉強する雰囲気が悪くなっています。これは幼稚園のときから私がボランティアにいっているので感じている事ですが、子供たちに落ち着きがない。家と同じようにしたいようにする。例えば静かに座って先生の話を聞かずに床に寝そべったり机の下に隠れたりとびっくりする行動をします。あばれ回る子供さんもいるし。どうなっちゃったの?と思う事もあります。

私はスペシャルニーズの子供たちの音楽グループのお手伝いもしているのでその子たちと比べても普通と言われる太郎のクラスの子供たちの方が正直難しいし、つかれます。機会があってイマージョンクラスではない英語のクラス(普通のクラス)の一年生の教室に行ったときにびっくりした事がいっぱいありました。まず、子供たちは静か。ちゃんと座っている。本もすらすら読める子供さんが多くて読めない子供さんはいなかった。算数も手伝ってもらわなくて自分で出来る子供さんがほとんどだった。どうして太郎のクラスとこんなに違うのだろうと正直ショックでした。。。太郎のクラスの子供たちは何かたくさんのストレスを感じているのだろうか?こんな疑問がわきました。

太郎のクラスでも勉強ができる子供さん、お行儀の良い子供さんもいます。その子供たちの親御さんたちから苦情が出た事から担任の先生と親と校長先生の会議が始まりました。会議の内容はどうして勉強についていけない子供がこんなにいるのか?どういう指導をしているのか?勉強が遅れている子供たちは幼稚園にもどせないのか?自分たちのこどもにとってこのバイリンガル教育のプログラムは最低だ!などとかなりイライラ感情的に意見を言うお母さんたちもいました。主人はこれらの意見を聞いてキレました。そして一人でこう反論したのです。『だって、バイリンガル教育なんだから時間がかかるのはしようがないでしょう?』担任の先生が『そのとおりですね』と言ったが、それでも意味が分かっていないのかお母さんたちの感情は収まらなかった。

私はこういう論争が苦手て、オロオロしながら聞いていた。感情的になっているお母さんたちの息子は太郎の仲良しだし、家族ぐるみで付き合いもあるのだけど、主人はそんな事はもうそっちのけでかなり怒っていた。私は次のplay-date(子供同士遊ばせること)はキャンセルかな。。。なんてドキドキしていた。

会議のあと、家に帰ってきて主人の怒りは収まらないし、私も勉強ができない子は切り捨てるような考えがとても嫌だったので主人としばらく話し合った。2、3日私たちは自分たちの感情が収まるまで今回の事でメールが来ても意見を言うのは待とうと思った。先生や親たちを含めたグループメールでは読んでいてまた嫌な気持ちなるような言葉もあってこれからどうなるんだろうと悲しくなった。カリフォルニアの財政難でいろんな予算がカットされている状況で補助の先生をクラスに迎えたりするのは不可能な状況。校長先生も「学校も予算を節約ばかりしているのが現状です」という話だった。

それでも校長先生や問題解決を願うお母さんたちがディストリック(学校の本部のようなところ)に掛け合ってボランティアを探したりしてくれた。その結果、この一年間太郎のクラスのサポートをするために少人数で補修授業が行われることになった。そして一人一人の子供さんの問題解決をしていくために幼稚園のときの担任の先生と校長先生が新たに資料をつくって指導する事になった。そして私の他にも毎日、誰ががボランティアでクラスにいる状態をつくって子供たちを指導していく事になった。物事は良い方向に進んでいるようだ。他のボランティアがクラスに入ってくれるのは本当に心強い。

今回の会議で思った事はいろんなところでギャプがあるなと言う事。まず、先生と親たち。またこのクラスは半分はスパニッシュの家庭で残りの半分は英語を話すアメリカ人家庭の子供たちで構成されている。その2種類の親たちの教育に対する考え方のギャップもある。アメリカ人の親たちは小学校1年生といっても大切な時期でどんどん勉強も進んでいかなくては後が大変だという考え方のようだけど、スパニッシュの家庭ではまだ1年生だし大丈夫よーという感じもあると思う。またこのバイリンガル教育のリスクを知らない親もたくさんいる気がしました。

私は日本人で日本人のママ友達と子供たちがまだ赤ちゃんのときからアメリカでどうやって日本語を子供たちにおしえていくか、教育していくかというのがとても重要で難しい問題で良く話し合った。今でもそれはかわらない。アメリカで日本語を教えるのは日本で英語を教えるのと同じくらい難しいから。でもそのおかげでバイリンガル教育のリスクや難しさはわかっていたし、それでもバイリンガル教育をする利点もよくわかっているつもりだった。

でも、実際はもっと難しかったかもしれない。太郎は幼稚園でいきなりつまづいた。家で日本語ばかり話していた太郎は英語もあまり分からない状態で全く未知のスペイン語の世界に入った。何も分からない日々だったかもしれない。英語で説明されてもされも分かっていたかどうかというところだろう。そんな状況でスペイン語クラスに入った太郎はなぜか英語の上達がびっくりするほど早かった。しかし、それは幼稚園で習っているスペイン語の勉強には全く反映されない。従って何も覚えられない問題児となってしまたのだろう。

私は脳科学者のジル ボルト テイラー 博士の『奇跡の脳』http://www.amazon.co.jp/dp/4102180214を読んだ。人間の脳は素晴らしい。出来ない事はもしかしたらないほど素晴らしい機能を持っている。ニューロンはいつでも新しい事を学びたくてたくさんの情報を脳に伝えてファイルを作らせてくれるし脳のいろんな部分でいろんなファイルを作っていろんな部分同士で情報も共有、交換されてと私たちには想像もできないくらい大変な作業をやってくれている。バイリンガルなら単純に考えて2つのファイルを作るのに時間がかかるだろう。3つの言語にならば3つのファイルが作られているかも知れない。そう考えれば覚えたり勉強する速度が遅いのは当たり前なのだ。

先日も紹介した鈴木鎮一先生の『愛に生きる』http://www.amazon.co.jp/%E6%84%9B%E3%81%AB%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B-%E6%89%8D%E8%83%BD%E3%81%AF%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%A4%E3%81%8D%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E6%96%B0%E6%9B%B8-86-%E9%88%B4%E6%9C%A8/dp/4061154869
に書いてあるように子供は完全である。育たないのは育てていないからということ。よく育てればすべての子供たちはすべてにおいてよく育つということだ。日本にいる子供たちが日本語を話せるのはその環境があって親も自然に育てているからだと言う事。言語の習得は先ず生まれたときにお母さんから聞く言葉から始まる。そして赤ちゃんもお母さんのまねをしてしゃべりだす。聞くから話すの順番である。それから書く事が始まるのが自然な言語取得のながれなのだという事が書かれていた。

これらの2冊の本は私を強く後押ししてくれて勇気をくれた。太郎がスペイン語のクラスで英語が上達したのは脳の優先順位だったのかも知れないと思う。それと、やはり英語を聞いた回数の方がスペイン語を聞いた回数を上回るのも事実だろう。そうやって脳は一生懸命ファイルを作ってくれている。すごいな!

今回の問題で混沌とした太郎のクラスでは3人の生徒がこのクラスを離れた。その一人は太郎の仲良しの男の子。彼は違う学校に転校してバイリンガル教育ではなくて普通の英語のクラスに入るという事だった。たぶん、彼の両親は勉強が遅れていく不安に耐えられなかったのかも知れない。早い時期にイマージョンをやめて英語でしっかり教育をさせる方が我が子にとって将来有利だと考えるのも理解出来る。でも太郎はこの友達と毎日学校で会えなくなってしまって本当に悲しかったようだ。

先生と親の懇談会が今週あった。太郎の成績の様子はというと、かなり進歩している。担任の先生がおっしゃったのはまだ補修が必要なところはあるが今、凄く成績がのびてきているとの事(はじめが最低なので伸びると目立つんですね)。本人もやる気になってきたとの事。幼稚園での成績の問題が大きかっただけに担任の先生も私たちと同じように太郎の成長を喜んでくださっていた。

懇談会の後、主人と私は帰り道、久しぶりに幸せな気持ちで歩いていた。去年と比べたら天と地の差ぐらいあるかな?主人は「ゆかりと再婚してまた子供を育てられる喜びを今、凄く感じている。これから太郎の成長がとても楽しみだな」といってくれた。これからだって色々な事が起るだろう。でもみんな楽しみになるんだと私も思った。

今回の問題でお母さん同士でもスペイン語と英語の隔たりを超えようとお互いに話しかけたりするようになってなんかいい感じになってきた。下手な英語でもスペイン語でもなんでもいい。挨拶だけでもいい。お互いが近づいて気持ちが共有出来て私たちの関係も良くなれば子供たちだってよくなるだろう。

スパニッシュの子供たちは幼稚園のときはなかなか英語が分からない様子だし私もスペイン語が出来ないので子供たちとのコミュニケーションが非常に難しいと感じたが、1年生になったスパニッシュの子供たちはいつの間にか私よりも英語が上手になっている事に気がついた。学校の勉強が遅れていたって成長している事もたくさんあると思う。これからも大変だけど私もボランティアにいってこどもたちとまた頑張ろうと思うのだった。

今年の我が家ハローウィンパーティーに実は初めてスパニッシュのお友達がきてくれた。子供同士は境界線がはじめからない。私ももっと子供たちを見習いたいと思いました。
DSCN0832_sm.jpg

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プロフィール

お多福ちゃん

Author:お多福ちゃん
ゆかり マッカーシー 2006年
結婚を機にアメリカ カリフォルニア バークレーに住む。 山元加津子さんの「白雪姫プロジェクト」に賛同し応援するために苦手なPCと向き合いブログを始める。下の「白雪姫プロジェクト」をクリックしてください!

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